「Dr. HOUSE」シーズン2の第14話です。PotPlayerで日本語と英語の字幕を同時表示し、スニッピングツールでスクリーンショットをとりました。

前後関係(ストーリー)はとくに書きません。インターネットにあらすじなどがあるのでそちらを参考にしてください。

(以下字幕)
If this patient were to survive the operation,
この患者が移植に成功しても–
he’d get another, what, five, 10, maybe 20 years if he’s very lucky?
5年か10年 運が良くて20年 延命するだけだ
(字幕終わり)

If ~ were to は、形式は仮定法過去ですが、通常の仮定法過去とは異なり未来に対する仮定を表します。以下、「英文法解説改訂三版」(江川泰一郎著)から引用します。

————————(引用開始)————————————

§173. 仮定の were to と条件の should

(1) were to 形は be to ~ の過去形で,§171 の仮定法過去に属 し,未来についての仮定を表す。文語で使われるほうが多い。

What would happen if we were to lose the secret of making fire?
 (仮に人間が火をおこす秘訣を忘れたとしたら,どうなるであろうか)
If all the Antarctic ice were to melt, the level of the seas would rise to drown most of the seaports of our planet.
(もし南極の氷が全部解けるようなことがあれば,海の水位が上がって地球上の港の大部分は水没するだろう)

《参考》口語ではときに was to が使われることもある。
 Who do you think would take over if he was to resign ?
 (もし彼が辞めたら,後継者はだれだと思いますか)

————————(引用終わり)————————————-

次です。

(以下字幕)
– I need you to sign.
– They made the right call.
正しい判断さ
(字幕終わり)

上のcallは、「《略式》決定(decision)」(ジーニアス英和)、「【名-18】決定、選択」(英辞郎)の意味です。ビリヤードで次のショットをコール(宣言)することから来たとどこかで読んだことがありますが、真偽は不明。口語ではよく使われるようです。

It’s your call. =あなたが決めることです。自分で決めてください。君次第だ。

類似表現として、
It’s up to you.
It’s your choice.
It’s your option.
などがあるようです。

次です。

(以下字幕)
Do you eat guinea pigs?
ブタは食べた?
No.
いや
How about hamsters or mice? Humans?
ハムスターはどうだ?
(字幕終わり)

guinea pigはブタではなく、テンジクネズミ。いわゆるモルモットです。このあとでhamster(ハムスター)やmouse(ハツカネズミ)が出てくるので、訳者は、繰り返しを嫌って故意に「ブタ」としたかもしれません。

次です。

(以下字幕)
Your blood work is perfect.
血液も問題なし
(字幕終わり)

blood workは、訳語の推測が難しいのですが「血液検査」です。

次です。

(以下字幕)
Does it occur to you that maybe there’s some deeper guidance than “keep your mouth shut”?
相手をやり込める以外に手はないのか?
That maybe a friend might value concern over glibness?
友達は思いやりを求めてるかもしれないし・・・
That maybe… Maybe I’m going through something that I need to have an actual conversation about?
相談に乗ろうとか考えないのか
(字幕終わり)

ウイルソンがハウスに、君は冷血動物だと非難している場面です。構文が複雑なので、解析してみます。Does it occur to youのあとにthat節が3つ続いている文です。occur to 人 that節は、「人の頭にthat節の考えが浮かぶ」。

1番目のthat節:
that maybe there’s some deeper guidance than “keep your mouth shut”?
何かを尋ねるといつも「口外しないことだな」と言うが、それ以外の助言はないのか

2番目のthat節:
That maybe a friend might value concern over glibness?
君の友達は、饒舌より思いやりを求めているかもしれないし

3番目のthat節:
That maybe… Maybe I’m going through something that I need to have an actual conversation about?
それに、ぼくは問題を抱えていて、(その問題に関して)友人との真摯な会話が必要なんだ

次です。

(以下字幕)
She lied to you about her hair color and didn’t want you to know she thought she was fat.
夫には太っていると思われたくなかったんだ
Unless you never lied to her about anything that huge, I think you can probably let those slide.
あなたにも隠し事はあるだろう だったら水に流してやれ
(字幕終わり)

男性(心臓移植のドナーの夫)が、人はみな秘密があると言い、ハウスがそれに同感したあとの場面です。

字幕のShe は、男性の妻(心臓移植のドナー)です。この文は、「君の奥さんは、髪の色にウソをついていたし(注:髪を染めていたのでしょう)、自分は太っていることを気にしているが(注:ダイエット薬を飲んでいる)、それを夫に知られたくなかった」が意味。

Unless 以下は訳が少し難しく、このUnlessは、「ない限り」ではなく「~場合を除いて」と考えるとうまく行くことが多いようです。that hugeは「それだけ大きな」で、直前のanythingにかかります。「それだけ」は、前文の「ウソ」、つまり髪の色が偽物だったこと、また肥満を気にしていることを知られたくなかったことのような「大きなウソ」と考えるか、一般的な「(よくある)(大きなウソ」のどちらかでしょう。

Unless~の直訳は、「あなたが、そのような大きなウソを奥さんに語ったことがまったくない場合を除いて、奥さんのウソは大目に見るのがいいと思います」。

let it slide は「大目に見る」。奥さんのウソが複数だからthoseになっています。

以上